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COLUMN

コラム

歯周病が全身の病気を引き起こす?身体の健康のために歯周病予防に取り組もう

皆さま、こんにちは!
三田市の歯科・歯医者「ばんどう歯科」です。

「歯周病」は、細菌の感染によって歯ぐきに炎症を起こします。
さらに、歯を支えている歯槽骨という骨を溶かし、歯が抜けることもある病気です。

また、歯周病はお口の中だけではなく、全身のさまざまな病気と関係があることがわかっています。
つまり、歯周病を予防することは、身体の健康を守ることにもつながっているのです。

今回は、毎日を健康に過ごすためにも、歯周病が全身の病気とどのような関係があるかを説明します。

板東 直子 院長
板東 直子 院長

板東 直子 院長

1985年徳島大学歯学部卒業 三木康楽賞受賞
1985~87年兵庫医科大学歯科口腔外科研修医
1987~95年徳島大学歯科麻酔科勤務
1989~91年ロンドン大学イーストマン歯科病院にて研修
1995~2000年歯科英語翻訳フリーランス
1997~2000年堀池歯科 勤務
2000年7月ばんどう歯科開業 院長
2006年医療法人社団 祥皓会 理事長
2017年5月日本歯周病学会認定医取得


医院名:【医療法人社団 祥皓会 ばんどう歯科】
所在地: 〒669-1533
兵庫県三田市三田町7−4

歯周病と全身の病気との関係

歯周病の原因となる歯周病菌は、歯と歯ぐきのすき間にある「歯周ポケット」に入り込んで増殖し、歯ぐきに炎症を起こします。

歯周病が悪化すると、この歯周ポケットはだんだん深くなります。
そして、歯周ポケットの奥深くに入り込んだ歯周病菌が歯ぐきの炎症から血管へ入り込み、全身をめぐることで、さまざまな病気を引き起こしたり、悪化させたりするのです。

歯周病が影響を与えるさまざまな病気

歯周病菌と関係が深い代表的な病気は、以下の通りです。

心疾患(狭心症・心筋梗塞)

歯周病の原因菌は、動脈硬化により心臓に血液を送る血管が狭くなったり、ふさがってしまったりする心臓の病気(心疾患)を引き起こします。
「動脈」とは、心臓から送り出された血液を身体全身に運ぶ血管のことで、酸素や栄養素を運ぶ役割があります。

動脈硬化は、加齢などで動脈が硬くなってしまうことで発症しますが、歯周病菌が出す毒素の影響で、血管内に炎症ができることも原因になるのです。

脳血管疾患(脳梗塞・脳出血・くも膜下出血)

「脳血管疾患」とは、脳梗塞・脳出血・くも膜下出血など、脳の血管のトラブルによって引き起こされる病気のことで、脳に発生した異常によって倒れることを「脳卒中」といいます。
脳の血管に起こるトラブルは、脳の血管が詰まる「脳梗塞」と、脳の血管が破れる「脳出血・くも膜下出血」の2つに大きく分けられます。

心疾患と同じように、歯周病が出す毒素による炎症が原因で動脈硬化が起こり、脳の血管が詰まると「脳梗塞」に、脳の血管が破れて出血すると「脳出血」を発症させるのです。

誤嚥性肺炎

「誤嚥性肺炎」は、肺炎の一種で、75歳以上のシニアの方がかかる肺炎のうち、7割以上が誤嚥性肺炎と報告されています。
また、「誤嚥性肺炎」は、令和4年に発表された統計資料によると、日本の死因の第6位となっています。

(出典:厚生労働省「在宅医療及び医療・介護連携に関するWG」2.高齢化に伴い増加する疾患への対応についてp.5「肺炎について」より) >

(出典:厚生労働省「令和4年(2022)人口動態統計月報年計(概数)の概況」p.10「死因」より) >

誤嚥性肺炎は、老化などが原因で、ものを飲み込む機能や咳をする力が弱くなり、お口の中の細菌や食べかすなどが誤って気管に入り込むことで発症する病気です。
特に、脳卒中の後遺症で、嚥下機能が低下した方が多く発症している傾向にあります。
誤嚥性肺炎の原因となる主な細菌は歯周病菌といわれており、予防のためにも、お口のケアを行い、口内の清潔を保つことが大切です。

糖尿病

歯周病は、糖尿病の合併症のひとつといわれており、糖尿病は特に歯周病と深い関係性があるとされています。
糖尿病の方は歯周病にかかりやすく、また、歯周病の方は血糖コントロールが悪くなり、糖尿病を悪化させてしまうのです。

糖尿病とは、膵臓から出る「インスリン」というホルモン不足が原因で、血液の中に流れる「ブドウ糖」という糖(血糖)を一定の範囲にさせる働きが低下してしまう病気です。
高血糖な状態が慢性的に続くことで、血管が傷つき、さまざまな合併症を引き起こします。

血糖値が高いと、

・喉が渇く
・唾液の分泌が減る

などの症状が出るため、お口の中が汚れやすくなったり、口臭が強くなったりします。
また、免疫力が低下することから、歯周病にかかりやすくなるのです。

さらに、歯周病菌が出す炎症物質は、インスリンの働きを抑制させ、糖尿病を悪化させる原因になります。
このように歯周病と糖尿病には相互作用があるため、歯周病の治療を行うことで、血糖値が改善されるケースもあり、糖尿病の治療にはお口の清潔が大切だといわれています。

早産・低出生体重児

病気ではありませんが、歯周病の方は、早産や低出生体重児のリスクが高くなるため注意が必要です。

妊娠すると、女性ホルモンの影響で、歯周病菌が増殖するため、歯周病にかかりやすくなります。
さらに、歯周病が出す炎症物質は、子宮の収縮を誘発するため、早産や低体重児の出産につながりやすくなるのです。
歯周病による早産の危険率は2.01倍ともいわれています。

(出典:厚生労働省「妊産婦における 口腔健康管理の重要性」p.5「早産・低体重児出産のエビデンス」より) >

歯周病とはどのような病気なの?

そもそも、歯周病とは、どのような病気なのでしょうか。

歯周病の原因は?

歯周病の原因は、お口の中に残った食べカスに含まれる糖分をエサに増殖した「歯垢(プラーク)」といわれる細菌のかたまりです。
1mgの歯垢の中には、1億個以上の細菌が含まれており、細菌が出す毒素によって歯ぐきが腫れる症状があらわれます。

(出典:厚生労働省 e-ヘルスネット「歯周病とは」より) >

歯垢は、やがて「歯石」といわれる石のようにかたい物質に変化します。
歯垢は歯磨きで除去できますが、歯石は歯ブラシでは取り除けません。
歯垢や歯石は、歯ブラシが届かない歯ぐきの奥に侵入し、細菌が出す毒素によって、歯ぐきや歯を支える歯槽骨を溶かしていきます
これが歯周病です。
進行すると歯ぐきが下がり、やがて歯が抜けてしまうこともあるのです。

歯周病であらわれる症状

歯周病は、初期には自覚できる症状がほとんどありません
「サイレントキラー」といわれ、気づかないうちに進行する病気なのです。
そのため、お口のちょっとした症状に早めに気付くことが大切です。
歯周病であらわれる症状には次のようなものがあります。

・歯磨きをしたら血が出ることがある
・歯ぐきが赤く腫れている
・歯ぐきが下がって歯が長くなったように見える
・歯ぐきから血や膿が出る
・歯と歯の間に食べカスが挟まりやすくなった
・歯が浮いているような感じがする
・歯がグラグラしている
・口臭が強くなった
・起床時お口の中がネバネバする

これらの症状にひとつでも当てはまる方は、できるだけ早く歯科を受診して、お口のチェックを行いましょう。
また、自覚できる症状がなくても、歯科医師に診てもらうことをおすすめします。

歯周病から歯を守るために~3つの予防方法~

歯周病は、適切なケアで予防できる病気です。
いつまでも噛める歯を守るために、しっかり予防しましょう。

【予防法1】歯みがきなどのセルフケア

歯周病予防の基本は、患者さまご自身で行うセルフケアです。
歯周病の原因となる歯垢を取り除くために、丁寧に歯を磨きましょう。

磨き残しが多いところは、

・歯と歯の間
・歯と歯ぐきの間
・奥歯の溝

などです。
歯並びが悪いところなどは、歯ブラシが届きにくく、汚れが溜まりやすいので、特に丁寧に磨くようにしてください。

また、歯ブラシだけでは、歯と歯の間の汚れは半分程度しか落とせません。
デンタルフロスや歯間ブラシなどのデンタルグッズも活用し、お口を清潔に保ちましょう。


(出典:厚生労働省 e-ヘルスネット「プラーク(歯垢)とは」より) >

当院では、患者さまお一人お一人に合わせたブラッシング方法をアドバイスしています。
デンタルグッズの選び方、使い方もお伝えしますので、お口のケアのことはお気軽にお尋ねください。

【予防法2】歯科での定期検診・クリーニング

毎日のセルフケアだけでは、お口の汚れを完全に落とすことは困難です。
お口をキレイに維持するためには、セルフケアにプラスして、歯科で定期検診を受け、お口のクリーニングを行いましょう。

当院は、歯周病やむし歯になる前に予防ケアを行う「スウェーデンスタイル」の歯科治療を行っています。
歯科先進国であるスウェーデンのように、「予防」のために歯科医院に通院する診療スタイルです。

定期検診では、歯科医師や歯科衛生士が専門的な器具を使ってクリーニングを行う「PMTC」で、歯垢や歯石を徹底的に取り除き、歯の表面をツルツルに仕上げます
歯に汚れがつきにくく、お口がさっぱりして気持ちがよくなるのでおすすめです。
美容院に行くような感覚で、3ヶ月に1度程度の定期検診にお越しください。

【予防法3】禁煙

歯周病に感染している方がタバコを吸っていると、治療がうまく進まない傾向にあります。
タバコは歯周病のリスクを高めるといわれており、歯周病が治りにくいのです。

また、タバコに含まれる「ニコチン」は、血管を縮ませ、歯周病にかかりやすくさせます。
タバコを吸っている方は歯の本数が低下することも報告されており、歯周病の症状があらわれている方は、できるだけ早く禁煙するようにしましょう。

(出典:厚生労働省 e-ヘルスネット「喫煙と歯周病の関係r」より) >

大切な歯を守って身体の健康を維持!歯周病予防は「ばんどう歯科」へ

歯周病は、歯が抜ける大きな原因となっています。
また、歯周病は身体全体の病気を引き起こしたり、悪化させたりすることがあるため、歯周病を予防できれば、大切な歯を守るだけではなく、身体全体の健康も守ることにつながるのです。

三田市の歯医者「ばんどう歯科」では、お一人お一人に合わせた予防ケアと、精度の高い治療で、患者さまの大切な歯を守る診療を行っています。
健康な毎日を過ごしていただくためにも、かけがえのない歯を大切にし、しっかり噛める歯を維持できるように予防ケアにお越しください。

当院は、神戸電鉄「三田本町」駅から徒歩5分・JR宝塚線「三田」駅から徒歩8分と、通いやすい歯医者です。
駐車場も14台完備しており、駐輪スペースも用意しています。

日本歯周病学会認定医」の院長が、患者さまと一緒に予防ケアに取り組みますので、「いつまでも噛める歯を維持したい」「毎日を健康に過ごしたい」という方は、当院までご来院ください。

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