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COLUMN

コラム

妊娠中はむし歯・歯周病にかかりやすい?歯科検診におすすめなのはいつ?

皆さま、こんにちは!
三田市の歯科・歯医者「ばんどう歯科」です。

 

妊娠は、女性の身体にさまざまな変化をもたらします。
たとえば、お口の中の変化として、妊娠中のホルモンバランスの変化がむし歯や歯周病のリスクを高めることがあるのです。
今回は、妊娠中に気をつけたいお口のケアと、歯科検診を受けるタイミングについて紹介します。

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板東 直子 院長
板東 直子 院長

板東 直子 院長

1985年徳島大学歯学部卒業 三木康楽賞受賞
1985~87年兵庫医科大学歯科口腔外科研修医
1987~95年徳島大学歯科麻酔科勤務
1989~91年ロンドン大学イーストマン歯科病院にて研修
1995~2000年歯科英語翻訳フリーランス
1997~2000年堀池歯科 勤務
2000年7月ばんどう歯科開業 院長
2006年医療法人社団 祥皓会 理事長
2017年5月日本歯周病学会認定医取得


医院名:【医療法人社団 祥皓会 ばんどう歯科】
所在地: 〒669-1533
兵庫県三田市三田町7−4

 

 

予防が大切!妊娠中はむし歯や歯周病のリスクが高くなる

妊娠中は、女性ホルモンの影響に加え、つわりが原因の「お口のケア不足」や「食生活の乱れ」などによって、むし歯や歯周病が進行するリスクが高くなるといわれています
「妊娠中でも歯医者に通っていいの?」「妊婦も歯科治療ができるの?」など、妊娠中に歯医者に通院するのをためらう方もいらっしゃるかもしれませんね。
けれども、妊娠中に歯周病が重症化すると、早産(37週未満の出産)や、低出生体重児の出産(2500g未満の出産)につながることがあります
そのため、妊娠中だからこそ、体調が落ち着いたら歯科に通院し、適切な予防ケアを行い、必要があれば歯科治療を行うことが大切なのです。

 

むし歯や歯周病になりやすい3つの理由

それでは、「なぜ妊娠するとむし歯や歯周病になりやすい状態になるのか」を説明します。

 

【理由1】つわりの影響によるお口のケア不足


つわりは、妊娠初期に多くの女性が経験する症状です。
吐き気や嘔吐、食欲不振、においに敏感になるなど、個人差があるものの、さまざまな症状が出ることが特徴です。
歯ブラシを口に入れると吐き気を感じるといった症状が出る場合もあり、歯磨きが十分にできなくなることで、お口のケアが不十分になる方もいらっしゃいます
その結果、むし歯や歯周病になりやすい状態になる原因になるのです。

 

【理由2】ホルモンバランスの変化

妊娠中に分泌が増加する「エストロゲン」や「プロゲステロン」は、母体の体の変化や胎児の発育の手助けをする女性ホルモンです。
胎児の発育をサポートし、受精卵が着床しやすいように子宮内膜を厚く保ちながら、順調に成長できる環境を整えます。

 

けれども、これらの女性ホルモンが増加することにより、歯ぐきの血管が拡張して血流が増え、歯ぐきが腫れやすくなったり、炎症が起こりやすくなったりします
これにより、歯周病の初期段階である「妊娠性歯肉炎」の発症につながるのです。
妊娠性歯肉炎とは、妊娠中にホルモンバランスの変化が原因で起こる歯ぐきの炎症のことです。
妊娠性歯肉炎が見つかった場合、歯科医院で行うプロフェッショナルなクリーニングと、ご自身で行うお口のケアへの指導が行われます。
必要があれば、妊娠中でも安心して受けられる治療を選んで、歯科医師が適切な治療を行うこともあります。

 

【理由3】食生活の変化

つわりが原因で、空腹時に吐き気が強くなる方がいらっしゃいます。
1度に多く食べるよりも、少量の食事を何度も摂ることで吐き気を軽減することができるのですが、お口の中に食べものがある時間が長くなることになります。

 

また、吐き気で食べものが摂れない場合は、ご自身が食べやすいものを優先することが大切です。
とはいえ、甘いものを好むようになると、むし歯のリスクが高まることにつながります。
このように、食生活が変化することでむし歯や歯周病になりやすい状態になることがあるのです

 

 

歯科検診におすすめのタイミングは妊娠中期


歯科検診を受けるのに最適な時期は、妊娠中期です
妊娠中期である妊娠5ヶ月から7ヶ月の約3ヶ月間は、一般的につわりが落ち着くころで、安定期に入るため、歯科治療を受けやすくなります。
歯科医師に妊娠中であることを伝えた上で、適切なケアを受けましょう。
妊娠後期は、お腹が大きくなって長時間の歯科治療が負担になることがあるため、治療は必要最低限に留めることが多い傾向にあります。

 

 

妊娠中に歯科検診を受けるメリット


妊娠中に歯科検診を受けることは、母体の健康を守り、お腹の赤ちゃんへのリスクを減らすことにつながります。
むし歯や歯周病を早期に発見し、適切な対策を行うことで、お口の健康を保ち、妊娠の経過や赤ちゃんの発育にもよい影響を与えるのです
妊娠中に歯科検診を受けるメリットについては、以下のものがあります。

 

むし歯の早期発見・治療

妊娠中はつわりなどでお口のケアが不十分になることがあり、むし歯が進行しやすい状態です。
検診を受けることでむし歯を早期に発見し、必要に応じて適切な治療を行うことで、むし歯の悪化を予防できます。

 

ホルモンバランスの変化による歯周病の予防

妊娠中はホルモンの変化によって歯ぐきが炎症を起こしやすくなり、歯周病のリスクが高くなります。
歯周病が進行すると、早産や低体重児の出産のリスクが増すとされており、歯周病に感染していると、早産や低体重児の出産に対する危険率は約2倍、早産および低体重児の出産に対する危険率は4倍以上という報告もあるのです。
定期的に歯科検診を受けることで、早期に歯周病を発見することができます。

参照:厚生労働省「妊産婦における 口腔健康管理の重要性」 p5 >

 

つわりによるお口の環境の悪化をケア

つわりがひどかった場合、酸性の嘔吐物が歯に悪影響を与えることがあります。
嘔吐によってお口の中に逆流する胃酸が、歯のエナメル質を溶かしてしまうことがあるからです。
胃酸は強力な酸性で、歯の表面を守る硬いエナメル質を溶かすことで、歯のダメージが進行し、むし歯が引き起こされる恐れがあります。
歯科検診では、つわりによって悪化したお口の環境をケアすることが可能です。

 

生まれてくる赤ちゃんへのむし歯感染予防


母親のお口の健康状態は、生まれてくる赤ちゃんにも影響を与えることがあります。
むし歯は感染症なので、周りでお世話をする大人のお口にむし歯があると、赤ちゃんにも感染するリスクが高くなります。
母親だけではなく、ほかのご家族や赤ちゃんの周りのお世話をする方たちは、赤ちゃんが生まれてくるまでにお口の環境を清潔に整えておくことが大切です。

 

 

妊娠中のお口のケアのポイント

ここからは、妊娠中のお口のケアについて説明します。

 

やさしく丁寧なブラッシング


妊娠中は、歯ぐきが敏感になっているため、やさしく丁寧に歯を磨きましょう。
柔らかい毛先の歯ブラシを使い、優しくブラッシングしましょう。
ペンを持つように軽く歯ブラシを握り、力をかけずに動かすことで、歯や歯ぐきに負担をかけずに汚れを落とすことができます。
また、歯肉炎を防ぐために、歯と歯ぐきの境目を特に丁寧にブラッシングしましょう。
汚れがたまりやすい場所なので、キレイに磨くことが大切です。

 

つわりがある場合の対策

つわりがあると、歯磨き粉の香りや歯ブラシを口に入れることが辛く感じることがあります。
無理に歯を磨こうとすると吐き気を催す方もいらっしゃるため、次のような工夫を行ってみましょう。

・香りの少ないものや、さっぱりとした味の歯磨き粉を使う
・つわりがひどいときは、歯磨き粉を使わずに歯を磨く
・吐き気が強いときは、無理に歯を磨こうとせず、水やマウスウォッシュで口をゆすぐ
・吐いた後は、水で口をすすいで、酸性の胃酸を洗い流す

 

間食や食後のケア


妊娠中は、食事の回数が増えたり、食べものの好みが変わったりすることがあります。
食事や間食のあとは以下のケアを意識しましょう。

・歯磨きができないときは、食後に水で口をゆすぎ、お口の中の食べかすを洗い流す
・糖分の多い食べものや飲みものを控える

 

歯間ブラシやデンタルフロスの活用

歯ブラシだけでは取りきれない汚れを取り除くために、歯間ブラシやデンタルフロスを使うことが大切です。
お口のケアの基本は歯ブラシを使った歯磨きですが、歯ブラシだけでは4割ほど、歯間ブラシなどを活用しても2割程度は汚れが残ってしまいます。
これらを毎日のケアに取り入れることで、歯周病やむし歯の予防効果が高まります。

参照:神奈川県|今日から始めるすき間ケア「毎日のむし歯・歯周病対策」 >

 

バランスの取れた食生活


つわりがひどいときは、食べられるものを無理なく摂ることが大切ですが、つわりが落ち着いたら、できるだけ栄養バランスのよい食事を心がけましょう。
栄養バランスの取れた食事をすることは、お口の中の健康を保つ上でも大切なことです。
カルシウムやビタミンDを多く含む食品は、歯や骨の健康につながります。
また、ビタミンCは歯ぐきの健康を維持するために必要な成分とされています。

 

 

妊娠中の歯科検診は「ばんどう歯科」までご来院ください

妊娠中は、身体の変化に伴いお口の中のトラブルが起こりやすくなります。
定期的な歯科検診と適切なお口のケアを行うことで、健康な妊娠期間を過ごすことが可能です。
体調が落ち着く妊娠中期に入ったら歯科検診を受け、必要なケアを行うようにしましょう

 

三田市の歯医者「ばんどう歯科」では、マタニティ歯科診療を行っています。
つわりが原因で十分な歯磨きができない場合、歯科医がつわり時の適切なケア方法をアドバイスいたしますので、お口のケア方法のことならどのようなことでもお尋ねください。
また、お口の状態を丁寧にチェックし、歯ぐきの腫れや出血の有無を確認し、歯周病が進行していないか診察します。
むし歯があれば、その進行状況などを確認して治療が必要かどうかを判断し、緊急の場合は産婦人科医と相談しながら適切な治療を行うこともありますので、まずは当院までご相談ください。

 

当院は、14台分駐車可能な駐車場を完備しています。
神戸電鉄「三田本町」駅から徒歩5分、JR宝塚線「三田」駅から徒歩8分と、電車でも通いやすい歯科医院です。
「患者さまファースト」をモットーとしており、患者さまのお話を丁寧におうかがいすることを大切にしています。
出産後は、赤ちゃんの世話などで思うように歯科に通院できなくなることも考えられます。
出産前にお口の環境を清潔に整え、不安な気持ちを抱えることなく出産できるようサポートいたしますので、妊娠中期に入る妊娠5ヶ月から7ヶ月ごろに、一度歯科を受診しましょう。

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