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コラム

【歯科口腔外科】歯ぎしり・食いしばりで歯が割れる?歯科でできる対策とは

皆さま、こんにちは!
三田市の歯科・歯医者「ばんどう歯科」です。

 

「朝起きたら顎が疲れている……」といった症状に心当たりのある方は、寝ている間に無意識のうちに「歯ぎしり」や「食いしばり」をしているのかもしれません。
これらの行動は、長期間続けることで歯に大きな負担をかけ、場合によっては歯にヒビが入ったり割れたりする原因になることがあります。

 

今回は、歯ぎしりや食いしばりがお口にどのような影響を与えるのか、歯科では歯を守る対策をどのように行っているのかを説明します。

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板東 直子 院長
板東 直子 院長

板東 直子 院長

1985年徳島大学歯学部卒業 三木康楽賞受賞
1985~87年兵庫医科大学歯科口腔外科研修医
1987~95年徳島大学歯科麻酔科勤務
1989~91年ロンドン大学イーストマン歯科病院にて研修
1995~2000年歯科英語翻訳フリーランス
1997~2000年堀池歯科 勤務
2000年7月ばんどう歯科開業 院長
2006年医療法人社団 祥皓会 理事長
2017年5月日本歯周病学会認定医取得


医院名:【医療法人社団 祥皓会 ばんどう歯科】
所在地: 〒669-1533
兵庫県三田市三田町7−4

 

 

歯ぎしり・食いしばりをしていると歯が割れるリスクがある


通常、上下の歯が接触する時間は、食事や会話などの時間も含めて1日あたり10~15分程度といわれています。
一方、歯ぎしりをしている時間がどれくらいなのかを調べた調査によると、歯ぎしりをしている方は、8時間の睡眠中、40分ほど上下の歯が接触していることがわかりました。


(参照:J-STAGE 顎機能誌「ブラキシズムの生理学的背景」p124) >

 

また、咀嚼(そしゃく)時の力はご自身の体重程度とされています。
けれども、無意識のうちに行う歯ぎしりでは、体重の倍以上の力が加えられているといわれており、大きな負担が歯や歯ぐきにかかっているとされているのです。

 

これだけ強い力がかかる歯ぎしり・食いしばりを長期間繰り返しているとどうなるでしょうか。
人間の体の中で最も硬い組織といわれている「歯」にも非常に大きなダメージを与え、歯にヒビが入ることもあれば、歯が割れるリスクも考えられるのです。

 

歯科では、このような歯ぎしり・食いしばりから歯を守り、できるだけダメージを緩和できるような対策をご提供しています。
詳しくはこの記事の後半でお伝えしますので、まずは、歯ぎしりや食いしばりがどのようなものなのかをお伝えします。

 

 

歯ぎしり・食いしばりがお口に与える影響

歯ぎしりや食いしばりを続けていると、お口に以下のような影響が出る可能性があります。

 

歯のひび割れや破損


歯が割れたり、折れたり、ひび割れたりすることを「破折(はせつ)」といいます。
破折は、日本人が歯を失う第三位の原因です。


(参照:厚生労働省e-ヘルスネット「歯の喪失の原因」) >

 

歯の白い部分である歯冠が割れた状態を「歯冠破折(しかんはせつ)」といい、この場合は詰め物や差し歯などの被せ物で治療することが可能です。
一方、歯ぐきの中にある歯の根の部分が割れる「歯根破折(しこんはせつ)」の場合は、歯の根の治療を行う「根管治療」で接着処置を行って治療できることもありますが、やむを得ず抜歯をすることもあります。

 

歯の破折にはケガや事故などが原因による外傷によるものもありますが、歯ぎしりや食いしばりなどで破折が起こることもあるのです。
何度もむし歯の治療をして歯自体が脆くなって破折が起こることが多いとされていますが、治療の経験がない歯でも割れたり折れたりするケースもあるので注意が必要です。

 

歯の摩耗


摩耗とは、咀嚼(そしゃく)による摩擦以外で歯の一部がすり減ってしまうことをいいます。
上下の歯が触れ合う部分が平らになることが特徴です。
歯の表面を覆っているエナメル質が剥がれてしまい、歯の神経を覆っている象牙質にまでダメージを与え、冷たい飲食物がしみる知覚過敏を引き起こすケースもあります。

 

歯の詰め物・被せ物が取れやすくなる


むし歯治療をした後の穴を埋める詰め物や被せ物は、さまざまな原因で取れてしまうことがあります。
考えられる原因は、

・むし歯の再発
・接着剤として使っているセメントや樹脂の経年劣化
・歯ぎしりや食いしばり

などです。

 

歯ぎしりや食いしばりによる過剰な力が詰め物や被せ物に繰り返しかかることで、接着剤の効果が弱まり、詰め物や被せ物が緩んで取れやすくなるのです。
「頻繁に歯の詰め物や被せ物が取れる」という方は歯ぎしりや食いしばりをしている可能性もあります。

 

歯周病が悪化する


歯ぎしりや噛みしめによって歯に強い力がかかると、その力が歯ぐきや歯を支えている骨(歯周組織)にも伝わります
特に、歯周病で歯ぐきや骨がすでに弱っている場合、この負担に耐えられず、歯周組織がさらにダメージを受けてしまい歯周病が悪化する原因になるのです。

 

また、歯周病が進行すると、歯を支える骨が減少し、歯がぐらつきやすくなります。
歯ぎしりや食いしばりの繰り返しによってこのぐらつきがさらに強まり、歯がグラグラする「動揺」が増し、歯周病の進行が早まる恐れもあります。

 

顎関節への負担


歯ぎしりをしているとき、歯を強く噛みしめたり、こすり合わせたりすることで、顎関節に通常以上の力がかかります
それにより、顎の筋肉や関節に負担がおよび、顎関節症を発症しやすくなるのです。
顎関節症は、お口を大きく開けると顎関節が痛んだり、顎の関節から音がしたりする顎の病気です。

 

歯ぎしりによる過度な力で、関節内のクッションの役割を果たす軟骨である「関節円板」がずれたり、炎症が起こることがあります。
これが顎関節症の痛みや、「ガクガク」「ポキポキ」「ジャリジャリ」などの関節音の原因となり、歯ぎしりが続くとさらに悪化する可能性があります。

 

 

歯ぎしり・食いしばりとは


それでは、そもそも「歯ぎしり」や「食いしばり」とは何なのか、どうして起こるのかを説明します。

 

「歯ぎしり」とは、上下の歯をすり合わせながらギリギリと音を出す状態のことをいいます。
自分ではコントロールすることができず、おもに寝ているあいだに起きる無意識の行動です。
対して、「食いしばり」は、起きているときに上下の歯を強く噛み締める状態です。
何かに集中しているときや、強い力を発揮するときに起こります。

 

このような歯ぎしりや食いしばりなどで歯や顎に負担をかける習慣のことを「ブラキシズム」といい、寝ているときのものを「睡眠時ブラキシズム」起きているときを「覚醒時ブラキシズム」とよんでいます。
歯ぎしりは、眠りが浅い睡眠のときに起き、筋肉の動きが抑制される熟睡時には発生しないのが特徴です。

 

歯ぎしり・食いしばりの原因

歯ぎしりや食いしばりの原因は、はっきりとはわかっていません
おもに以下のような要因が複数合わさって発生すると考えられています。

・ストレス
・アルコール
・喫煙
・バランスの悪いかみ合わせ

 

 

歯ぎしり・食いしばりのサイン

歯ぎしりや食いしばりは、ご自身で自覚していない方もいらっしゃいます
特に寝ている間の歯ぎしりは、旅行先で一緒の部屋になった人や一緒に寝ている家族などから指摘され、初めて気づく方もいらっしゃいます。
ここでは、歯ぎしりや食いしばりをしている方にどのような症状があらわれるかをみてみましょう。

・朝起きた時の顎の痛みや疲労感
・舌や頬の内側に痕が残る
・頭痛や肩こり
・歯がすり減っている、欠けている、ヒビがある
・歯の詰め物や被せ物が頻繁に摂れる

以上のようなことに思い当たる方は、歯ぎしりや食いしばりをしている可能性があります。
できるだけ早く歯科を受診することをおすすめします。

 

 

歯科でできる対策

歯ぎしりや食いしばりによる歯のダメージを防ぐために、歯科では患者さまのお口に合わせて以下のような対策をご提案しています。

 

ナイトガードの装着


ナイトガードは、就寝中に歯を保護するためのマウスピースです。
お一人お一人のお口に合わせてオーダーメイドで製作されるので、お口にぴったりフィットするものを使用することができます。

 

歯のすり減りを予防し、歯ぎしりの力を歯列全体に分散することで、1本の歯にかかる負担を軽減する効果が期待できます。
歯ぎしりや食いしばりを治すことはできませんが、ダメージから歯を守ることができるのです。

 

歯ぎしりをしているとナイトガードはすり減っていきますので、定期検診の際には歯科でナイトガードのチェックも行ってもらいましょう。

 

かみ合わせの調整

かみ合わせが原因で歯ぎしりや食いしばりが発生している場合、かみ合わせを調整することで症状の改善をめざします。
かみ合わせたときに、一部の歯が強く当たったり、歯の詰め物や被せ物の高さが合っていなかったりすると、かみ合わせが安定せず、歯ぎしりの原因となる場合があるのです。
歯や詰め物・被せ物の高さや位置を調整し、負担を軽減する処置を行います。

 

継続した歯科検診


定期的に歯科で検診を受けることで、歯ぎしりや食いしばりによる影響を早期に発見し、適切な対策をとることができます。
ご自身では気づかれない歯ぎしりや食いしばりでも、歯科医師がお口を見れば「歯の摩耗」や「舌や頬に残っている歯の痕」などで指摘できる可能性があります。
歯が割れたり欠けたりする前に対策をとることも可能です。

 

 

歯ぎしり・食いしばりでお悩みの方はばんどう歯科までご相談ください


歯ぎしりや食いしばりの原因は患者さまによってさまざまですが、ストレスが原因である場合も考えられますので、ストレスを軽減する方法を見つけることも重要です。
生活のリズムを整える、適度な運動をする、十分な睡眠をとるなどを心がけましょう。

 

歯ぎしりや食いしばりは、放置しておくと歯が割れたり欠けたりして、歯の健康に深刻な影響を与えることがあります。
「いつものことだから……」などと放置せずに、健康な歯を保つためにも早めに歯科を受診しましょう。

 

三田市の歯医者「ばんどう歯科」では、「日本口腔外科学会専門医」の歯科医師が在籍しており、お口に関する幅広い症状にお応えしています。
歯ぎしりや食いしばりの症状の軽減から、歯の欠けや割れなどの治療まで対応しており、患者さまに合わせた治療をご提供しています。
患者さまファーストで、お一人お一人のお悩みに寄り添い丁寧にお話をおうかがいしますので、歯ぎしりや食いしばりにお悩みの方は当院までご相談ください。

 

当院は、神戸電鉄「三田本町」駅からは徒歩5分、JR宝塚線「三田」駅からは徒歩8分と電車でも通いやすい歯科医院です。
14台分の駐車場もございますので、お車での通院も便利です。

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