COLUMN
コラム
【予防ケア】むし歯・歯周病予防は歯磨きが基本!改めて確認したいお口のケア方法
皆さま、こんにちは!
三田市の歯科・歯医者「ばんどう歯科」です。
むし歯や歯周病を予防し、健康なお口を維持するためには丁寧な予防ケアが必要です。
特に、歯磨きは予防ケアの基本とされていますが、自己流の歯磨きになっていたり、誤った磨き方になったりしている方もいらっしゃいます。
厚生労働省の調査では、97.4%もの方が「毎日歯を磨いている」と回答しています。
にもかかわらず、20歳以上の9割以上の方がむし歯になった経験があることがわかっているのです。
(参照:厚生労働省「令和4年 歯科疾患実態調査結果の概要」p26 表23) >
(参照:厚生労働省e-ヘルスネット「大人のむし歯の特徴と有病状況」) >
今回は、予防ケアの基本である歯磨きをしっかり行えるよう、ブラッシング方法を改めて確認してみましょう。
板東 直子 院長
1985年徳島大学歯学部卒業 三木康楽賞受賞1985~87年兵庫医科大学歯科口腔外科研修医
1987~95年徳島大学歯科麻酔科勤務
1989~91年ロンドン大学イーストマン歯科病院にて研修
1995~2000年歯科英語翻訳フリーランス
1997~2000年堀池歯科 勤務
2000年7月ばんどう歯科開業 院長
2006年医療法人社団 祥皓会 理事長
2017年5月日本歯周病学会認定医取得
医院名:【医療法人社団 祥皓会 ばんどう歯科】
所在地: 〒669-1533
兵庫県三田市三田町7−4
Contents
お口のケアは歯磨きが基本~お口の健康と歯磨きの重要性~
毎日歯を磨いていてもむし歯や歯周病になってしまうのは、適切なブラッシング方法が身についていないからかもしれません。
歯磨きは、お口の健康のために欠かせないケア方法です。
まずは、歯磨きの目的を考え直してみましょう。
歯磨きの目的とは?
歯磨きには、お口の健康を維持し、むし歯や歯周病を予防するなどの目的があります。
具体的には、
・むし歯や歯周病の原因となる細菌のかたまり「歯垢(プラーク)」を除去する
・口臭を発生させる食べかすや歯垢を取り除く
・歯の表面に付着する汚れや着色を除去し、見た目の清潔を保つ
・お口の清潔が全身の健康にもよい影響を与える
などです。
これらの目的を達成するために、適切な方法での歯磨きを習慣化することが大切です。
歯を大切にして自分の歯を1本でも多く残す
お口の健康は、口内だけの問題ではなく、全身の健康や生活の質に深く関係します。
健康な歯は、食べものをしっかり咀嚼(そしゃく)するために必要です。
よく噛むことで消化がスムーズになり、栄養の吸収が向上することにもつながります。
また、さまざまな食事をいただくことで味覚や食感を味わうことができ、栄養バランスの取れた食事がしやすくなります。
口元を気にせずお友達との会話も楽しめるので、生活の質の向上も期待できるでしょう。
健康な毎日を過ごすためには、歯を大切にし、1本でも多く残すことが大切なのです。
適切な歯の磨き方は?
それでは、適切な歯の磨き方をみてみましょう。
お口に合わせたブラッシング方法
歯の磨き方には、お口や歯に合わせたブラッシング方法があります。
当院では、患者さまに合わせたブラッシング方法をアドバイスしますので、毎日のケアに取り入れてください。
バス法
バス法とは、歯ブラシを歯と歯ぐきの境目に45度の角度で当てて磨く方法です。
歯周病予防におすすめの磨き方で、歯と歯ぐきの間のすき間に毛先を入れるようなイメージで、左右に細かく動かしましょう。
歯周病が原因で腫れている歯ぐきのケアに向いており、力を入れずに、歯ぐきをマッサージするように磨くのがポイントです。
スクラッピング法
歯と歯ぐきに直角に歯ブラシを当てて磨く方法です。
毛先が歯と歯の間に入るように軽い力で歯に押しつけ、小刻みに振動させて磨きます。
歯並びが悪く、歯と歯の間に汚れが溜まりやすい方におすすめのブラッシング方法です。
縦磨き法
歯ブラシを縦にして、1本1本、丁寧に磨く方法です。
前歯の裏の汚れを落とすのに適しています。
鉛筆を持つように歯ブラシを持つことで、歯ブラシの動きをコントロールしやすくなります。
歯ブラシと歯磨き粉の選び方
次に、歯ブラシと歯磨き粉の選び方を紹介します。
歯ブラシ
歯ブラシの毛先には、
・かため
・普通
・やわらかめ
の3種類があります。
かための歯ブラシは、歯ぐきが健康な方や、歯ブラシを持つ力が弱い方におすすめです。
普通の毛先は、子どもから大人まで扱いやすいのが特徴です。
歯周病や知覚過敏の症状がある方はやわらかめを選ぶとよいでしょう。
また、歯ブラシのヘッドは、標準と小さめのサイズがあり、それぞれに以下のような特徴があります。
【標準のヘッド】
・効率よく歯の表面をみがくことができる
【小さめのヘッド】
・お口の中で動かしやすい
・奥歯や狭い部分まで毛先が届きやすい
また、歯ブラシは毛先が広がる前に定期的に交換するようにしましょう。
歯磨き粉
歯磨き粉は、フッ素入りのものを使うのがおすすめです。
フッ素には、
・歯の質を強くする
・初期のむし歯を元に戻す「再石灰化」の働きを促進する
・むし歯菌の活動を抑制する
といった効果があります。
また、歯科で行うフッ素塗布と並行して行うことで、フッ素塗布だけの場合にくらべて、大人やシニアの方の歯の根のむし歯に対して67%の予防効果があると報告されています。
(参照:厚生労働省e-ヘルスネット「フッ化物配合歯磨剤」) >
歯磨きのタイミングと頻度
歯磨きは、「食べたら磨く」が基本ですが、外出中などで毎回歯磨きができないこともあるでしょう。
そのようなときは、うがいでお口の汚れを洗い流すようにしましょう。
そして、就寝前の歯磨きを丁寧に行ってください。
寝ている間は、むし歯菌が活発に活動します。
食べかすや歯垢(プラーク)を除去し、細菌の繁殖を抑えるようにしましょう。
補助道具を使ったケア方法
歯ブラシを使ったブラッシング方法はお口のケアの基本ですが、歯ブラシだけでは歯と歯の間の汚れは6割程度しか除去できません。
デンタルフロスや歯間ブラシなどの補助道具を使うことで8割程度まで除去率を上げることができるため、歯ブラシと併用して汚れを落とすようにしましょう。
デンタルフロス
デンタルフロスは、歯と歯の間の歯垢(プラーク)や食べかすを除去するためのデンタルグッズです。
細いナイロン繊維からできており、糸だけのタイプとホルダーに糸が付いているタイプの2種類があります。
歯に沿わせて歯と歯の間に入れていき、汚れをかき出すように動かしてください。
歯間ブラシ
歯間ブラシは、歯と歯のすき間が大きい場所に使用しましょう。
前歯に使いやすいストレートタイプと奥歯に使いやすいL字型タイプとがあります。
歯や歯ぐきをいためないよう、歯のすき間より少し小さめのものを選んでください。
どのサイズがよいのかをアドバイスいたしますので、一緒に使い方を確認しましょう。
洗口液
洗口液はお口の洗浄や消毒を目的に、お口をゆすぐために使用されます。
歯磨きの後の仕上げにおすすめですが、歯磨きができないときや口臭を抑えたいときなどに使うのもよいでしょう。
洗口液をお口に含み、20〜30秒間、しっかりと口内に行きわたらせるようにうがいをしてください。
生活習慣と予防ケア
むし歯や歯周病を予防するには、生活習慣を見直すことも大切です。
食生活の見直しとお口の健康
むし歯や歯周病を予防し、お口の健康を保つためには、
・食事や間食は時間や回数を決める
・唾液の分泌を促すためによく噛んで食べる
・甘いものを食べ過ぎない
・栄養バランスの整った食事をとる
などを心がけましょう。
タバコがお口に与える影響
また、タバコを吸っている方は、吸っていない方にくらべて歯周病にかかりやすいことがわかっています。
タバコの煙や成分はお口の粘膜や歯ぐきから吸収され、血管を収縮させて歯ぐきの血流を減少させることで歯ぐきに酸素がいきわたらなくなり、細菌が繁殖しやすくなるのです。
さらに、
・悪化しやすい
・治療しても効果が出にくい
・治療後の治りが悪い
といったリスクもあります。
定期的な歯科検診の重要性
むし歯や歯周病を予防するためには、歯磨きなどの「セルフケア」にプラスして、歯科医院で行う「プロケア」を併用させることが大切です。
定期的に歯科に通院し、継続してお口のチェックを行いましょう。
「ばんどう歯科」の歯科検診で行うこと
「ばんどう歯科」の歯科検診で行うことを紹介します。
むし歯や歯周病のチェック
むし歯や歯周病は、初期の段階では自覚できる症状が少なく、ご自身で病気で気づくことは困難です。
当院では、お口のすみずみまで丁寧にお口をチェックして、むし歯や歯周病の初期発見・早期治療に努めています。
各種検査
初診時には、
・レントゲン撮影
・歯垢(プラーク)の顕微鏡検査
・唾液検査
・歯周病検査
・お口の中の診査
・咀嚼(そしゃく)機能検査
・顎関節と口腔がんの検査
などを行っています。
目には見えない病変を確認するためにも、1年に1回はレントゲン撮影を行うことをおすすめします。
歯のクリーニング(PMTC)
当院では、歯のクリーニングに「PMTC」(Professional Mechanical Tooth Cleaning〈プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング〉)を行っています。
歯垢(プラーク)は、時間がたつと石のようにかたい「歯石」に変化します。
歯垢(プラーク)は歯ブラシで除去できますが、歯石は歯科医院でしか取り除くことはできません。
「PMTC」では、歯科専門の器具を使い、歯の表面に付着した歯垢(プラーク)や歯ブラシでは除去できない汚れを徹底的に取り除きます。
ブラッシング指導
お一人お一人のお口に合わせたブラッシング方法をアドバイスいたします。
患者さまのお口のデータをしっかり把握し、磨き残しが多いところや磨きにくい場所をわかりやすくお伝えします。
歯ブラシや歯磨き粉、デンタルフロス、歯間ブラシなどの選び方から使い方までどのようなことでもおたずねください。
詰め物・被せ物の不具合
治療したあとの詰め物や被せ物に不具合がないかを確認します。
かみ合わせの変化や歯ぎしり・食いしばりなどで外れやすくなることがあるため、異常や違和感がある場合は、お早めにご来院ください。
粘膜に異常がないかの確認
当院は、歯科口腔外科も診療している歯科医院です。
お口の粘膜にできたできものや繰り返す口内炎などはご相談ください。
予防ケアで大切な歯を守る!お口のケア方法は「ばんどう歯科」までご相談を
神戸電鉄「三田本町」駅から徒歩5分、JR宝塚線「三田」駅から徒歩8分の歯医者「ばんどう歯科」では、いつまでもご自身の歯でおいしい食事を楽しめるよう、健康なお口づくりサポートしています。
患者さまが積極的に予防や治療に取り組んでいただけるよう、丁寧なカウンセリングとわかりやすい説明を行っています。
大切な歯を守れるお口のケア方法もお伝えしていますので、お気軽に定期検診にご来院ください。
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